障害福祉サービスの利用料はいくら?
負担上限月額の自動判定
最終更新:2026-08-15 / 就労移行支援・就労継続支援A型/B型・グループホーム・ホームヘルプ・生活介護・放課後等デイサービスなど共通。すべて概算です
「就労移行支援を使ってみたいけれど、お金がかかるなら無理」——ここでつまずいて相談に行かない人がとても多い制度です。実際には、障害福祉サービスの自己負担はサービス費用の1割、しかも世帯の課税状況ごとに決まった月の上限額で頭打ちになります。生活保護世帯と住民税非課税世帯は上限0円=何回使っても負担なしです。さらに、18歳以上の人は「親の所得」を一切見ません(判定するのは本人と配偶者だけ)。このページでは上限月額の全区分を並べ、世帯の状況とサービス費用からあなたの上限額と実際に払う額を自動計算します。
この制度で一番知られていない2点①負担は「1割」ではなく「1割かつ上限まで」。上限に当たるとそれ以上は増えないので、たくさん使うほど実質の負担率は下がります。 ②18歳以上は同居の親・兄弟の所得は無関係。「親が働いているから自分は高いはず」と思って利用をあきらめる必要はありません。
① 早見表:負担上限月額の全区分
障害者(18歳以上)
| 区分 | 対象となる世帯(=本人と配偶者) | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護を受給している世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯で所得割16万円未満 ※20歳以上の入所施設利用者とグループホーム利用者を除く | 9,300円 |
| 一般2 | 上記以外(所得割16万円以上、または入所施設・グループホームの課税世帯) | 37,200円 |
所得割16万円未満は、厚生労働省の説明で「収入がおおむね600万円以下の世帯」が目安とされています(世帯構成や控除で前後するので、確実な判定は課税証明書の「市町村民税所得割額」の数字で行ってください)。
障害児(18歳未満)
| 区分 | 対象となる世帯 | 通所・在宅サービス | 入所施設 |
|---|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護を受給している世帯 | 0円 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯で所得割28万円未満 | 4,600円 | 9,300円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 | 37,200円 |
障害児の所得割28万円未満は、厚生労働省の説明で「収入がおおむね890万円以下の世帯」が目安。児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援などが「通所」に当たります。
② あなたの上限額と実際の負担は?【自動計算】
負担上限月額 判定+自己負担 計算機
※判定する「世帯」は、18歳以上の障害者なら本人と配偶者だけ(同居の親・兄弟は含めません)。障害児なら保護者の属する世帯です。この計算は公表されている区分表をそのまま当てはめた概算で、正式な区分は市区町村が決定します。
③ 「1割」ではなく「1割かつ上限まで」——使うほど実質負担率は下がる
障害福祉サービスの自己負担は、まずサービス費用の1割を計算し、それが負担上限月額を超える場合は上限額までとなります。つまり安いほうが採用されるということです。
- 費用が月5万円で上限9,300円の人 → 1割は5,000円なので5,000円(上限に届かない)
- 費用が月18万円で上限9,300円の人 → 1割は18,000円だが上限が効いて9,300円(実質5.2%)
- 費用が月18万円で非課税世帯の人 → 上限0円なので0円
就労移行支援や就労継続支援B型を毎日利用すると費用は月十数万円になりますが、上限に当たるためそれ以上は増えません。「回数を減らせば安くなる」わけではなく、上限に達している人は増やしても負担が変わらないという、直感に反する構造です。
④ 上限とは別にかかる実費(ここだけ注意)
上限月額の対象になるのはサービス費(介護給付費・訓練等給付費)の自己負担だけです。次のものは別に実費がかかります。
- 食費・光熱水費(通所の昼食代、入所・グループホームの食費など)
- 家賃(グループホーム・入所施設)。ただし生活保護・低所得の人には特定障害者特別給付費(補足給付)として家賃に月最大1万円の助成があります。
- 日用品費・行事費など、事業所ごとに定める実費
通所施設の食費については、低所得・一般1の人の食材料費以外を軽減する仕組み(食費の減免)が設けられています。金額と適用範囲は市区町村・事業所で確認してください。
⑤ 上限を超えて払ってしまう場合の戻し(高額障害福祉サービス等給付費)
次のようなときは、世帯で合算して37,200円を超えた分が申請により戻ります(高額障害福祉サービス等給付費)。
- 同じ世帯に障害福祉サービスを使う人が複数いるとき
- 障害福祉サービスと介護保険サービスを併用しているとき
- 障害児が障害児通所支援と障害福祉サービスの両方を使っているとき
65歳になったときも要注意です。65歳以降は原則として介護保険が優先され、それまで0円だった人に介護保険の1割負担が発生することがあります。これに対しては、65歳になる前の5年間にわたり相当する障害福祉サービスを利用していたことなど一定の要件を満たす低所得・生活保護の人について、介護保険の利用者負担を償還する仕組み(新高額障害福祉サービス等給付費、2018年4月〜)があります。自動では戻らず申請が必要なので、65歳が近い方は市区町村の障害福祉担当窓口で確認してください。
あわせて読みたい上限区分を決める鍵は「非課税かどうか」です。まず住民税非課税世帯の判定シミュレーターで目安を確認してください(障害年金は非課税所得なので判定の収入に入りません)。サービスの中身は障がい者雇用と就労移行支援の仕組みへ。収入の側は障害年金はいくら?計算機と生活保護の支給額シミュレーター、医療費は高額療養費の上限額、住まいは公営住宅の収入基準判定と公営住宅の家賃計算で確認できます。
コメント
実際に窓口で言われたこと、事業所で請求された実費の内訳などは、これから使う方の大きな参考になります。個人や事業所が特定される情報はお書きにならないでください。
出典(厚生労働省ほか)
- 厚生労働省「障害者の利用者負担」(負担上限月額の区分・世帯の範囲・高額障害福祉サービス等給付費) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/shikyu.html
- 厚生労働省「障害児の利用者負担」(通所4,600円・入所9,300円の区分) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/shikyu_huntan.html
- 厚生労働省「介護保険サービスの利用者負担を軽減する仕組み(新高額障害福祉サービス等給付費・平成30年4月施行)」
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)第29条・第76条の2 ほか