障害年金の基礎と「更新(障害状態確認届)」
当事者ガイド

最終更新:2026-06-30 / 出典は日本年金機構の公式ページ(記事末尾に一覧)

障害年金は「申請して終わり」ではありません。受給がはじまった後の「更新」でつまずく不安を抱えている方は、とても多いです。「次の更新で級が下がったらどうしよう」「支給が止まったらもう終わりなの?」――この記事では、まず障害年金の基礎(初診日・保険料納付要件・等級・金額)をやさしく整理したうえで、受給後にいちばん気になる「障害状態確認届(更新用の診断書)」の進め方と、級落ち・支給停止を防ぐための心構えを当事者目線でまとめます。同じ立場の人どうしの「助け合い」のつもりで書いています。

この記事の要点障害年金には障害基礎年金(1級・2級)と障害厚生年金(1〜3級+障害手当金)があります。受給後は多くの人に更新(障害状態確認届)があり、ここで日常生活の状態を正確に伝えることが大切です。なお、個別に「何級に該当するか」「通るか通らないか」を判定することはできません(これは社会保険労務士などの専門領域です)。本記事は一般的な制度情報と体験の共有です。

① 障害年金の基礎:2つの年金と3つの要件

障害年金は大きく2種類あります。初診日(その病気・けがで初めて医師にかかった日)にどの年金制度に加入していたかで決まります。

障害基礎年金と障害厚生年金のちがい(日本年金機構の公式情報より・2026年6月時点)
項目障害基礎年金障害厚生年金
対象(初診日の加入制度) 国民年金(自営業・学生・無職・20歳前 など) 厚生年金(会社員・公務員 など)
等級 1級・2級 1級・2級・3級(+一時金の「障害手当金」)
金額の決まり方 等級ごとの定額(+子の加算) これまで納めた保険料による報酬比例(人により異なる。3級には最低保障あり)
2級以上のとき 障害基礎年金が支給 障害厚生年金(1・2級)+障害基礎年金(1・2級)の2階建て

3つの要件(初診日・納付・障害認定日)

障害年金を受け取るには、おおむね次の3つを満たす必要があります(日本年金機構の公式要件より)。

大切な注意本記事は一般的な要件の説明です。「あなたの場合は要件を満たす/満たさない」「何級に該当する」といった個別判定はできません。初診日の証明や納付状況は一人ひとり事情が違い、最終的な判断は年金事務所や専門家(社会保険労務士)の領域です。心当たりがあれば、まずはお近くの年金事務所に相談してみてください。

② 障害年金はいくら?(金額の目安)

金額のうち、障害基礎年金は等級ごとの定額なので比較的わかりやすいです。一方障害厚生年金は報酬比例(過去の収入・加入期間による)で人により大きく違います。ここでは日本年金機構が公表している「令和8年4月分から」の定額部分の額を載せます(昭和31年4月2日以後生まれの場合)。

障害基礎年金の額(令和8年4月分から・昭和31年4月2日以後生まれ/日本年金機構公式より)
等級年額(定額)補足
1級 1,059,125円 + 子の加算 2級の1.25倍にあたる額
2級 847,300円 + 子の加算 老齢基礎年金の満額に相当
子の加算 2人目まで 1人 243,800円/3人目以降 1人 81,300円 生計を維持する一定の子がいる場合

障害厚生年金は、1級=報酬比例の年金額×1.25(+配偶者加給年金額 243,800円)、2級=報酬比例の年金額(+配偶者加給年金額 243,800円)、3級=報酬比例の年金額、で計算されます(令和8年4月分から)。3級には最低保障額があり、635,500円(昭和31年4月2日以後生まれ)とされています。配偶者加給年金額は本人が1級・2級で、生計維持する65歳未満の配偶者がいるときに付きます。

要確認金額は年度ごとに改定されます。上記は「令和8年4月分から」として日本年金機構が公表している定額部分の目安です。障害手当金(障害厚生年金の一時金)の額、および年金生活者支援給付金(障害等級に応じて別途支給される月額。1級・2級で額が異なります)の最新の金額は本記事では公式の現年度額を確認しきれていないため【要確認】とします。実際のあなたの受給見込み額(特に報酬比例部分)は、必ず日本年金機構・年金事務所の最新情報でご確認ください。

③ ここが本題:更新(障害状態確認届)の進め方

障害年金の多くは「永久認定」ではなく、一定期間ごとに状態を確認する「有期認定」です。その確認のために提出するのが障害状態確認届(更新用の診断書)です。「次の更新で級が下がったり、止まったりしないか」――この不安に、ここで丁寧にお答えします。

いつ届く?いつ出す?

日本年金機構によると、障害状態確認届は誕生月の約3カ月前の月末に送られてきます。これを主治医に記入してもらい、提出期限(誕生月の末日)までに到着するよう提出します。次回の提出時期は障害の状態に応じておおむね1〜5年ごとなどに設定され、状態が固定していると判断された場合は永久認定(更新不要)になることもあります。届いた書類の案内(次回の提出年月)を必ず確認しておきましょう。

級落ち・支給停止を防ぐ視点更新でいちばん大切なのは、診断書に「今の日常生活の本当の大変さ」が正確に書かれることです。診察室では気を張って「大丈夫です」と答えてしまいがちですが、それがそのまま診断書に反映されると、実際より軽く評価されてしまうことがあります。受診時に、調子の悪い日のこと・できなくなったこと・人の助けが必要な場面を、メモにして主治医に具体的に伝えるのがおすすめです(あくまで事実をありのままに、です)。

更新で気をつけたいポイント

もし支給停止(級落ち)になっても、すぐ終わりではない

更新の結果、等級に該当しなくなって支給が止まることがあります。とても不安になる場面ですが、ここで知っておきたいのは――「支給停止」と「受給権の消滅(失権)」は別ものだということです。

体験を募集中あなたの更新は、どんな流れでしたか?「主治医にこう伝えた」「届いてから提出までこう準備した」「停止になったけどこう対応した」という実体験は、これから更新を迎える人にとって何よりの支えになります。ページ下のコメントでよければ教えてください(個人が特定される情報・診断名の断定などは避けてください)。

④ 進め方の選択:社労士に頼む/自分で進める

申請や更新を「専門家に頼むか・自分でやるか」は、よくある悩みです。どちらが正解ということはなく、体調・初診日の証明のしやすさ・書類づくりにかけられる余力で選ぶことになります。中立に両方を並べます。

社会保険労務士に依頼する場合/自分で進める場合(一般的な比較)
観点社労士(専門家)に依頼自分で進める
費用 成功報酬が一般的で受給額の2〜3カ月分が相場。さかのぼり(遡及)受給が認められると、その分が報酬に加算されることが多い【相場は事務所により異なる・要確認】 基本的に自己負担なし(診断書料・証明書取得の実費はかかる)
手間・負担 書類づくり・初診日の証明集めなどを任せられ、体調が不安定でも進めやすい 初診日の証明や書類の準備を自分で行う必要があり、根気がいる
向いている人 初診日の証明が難しい/過去の経過が複雑/体調的に書類づくりがつらい人 初診日や納付の状況が比較的はっきりしていて、書類づくりに取り組める人

注意料金や報酬の体系は事務所ごとに大きく違います。依頼する前に「着手金の有無」「成功報酬の割合」「遡及分の扱い」「不支給だったときの費用」を必ず文書で確認しましょう。なお当サイトは特定の事務所を勧めたり、申請を代行したりはしません(申請代行は社会保険労務士の業務です)。まずは無料の年金事務所の相談を利用してから判断するのも一つの方法です。

よくある質問(FAQ)

Q. 障害年金は2025年・2026年でいくらもらえますか?

A. 障害基礎年金は定額で、令和8年4月分からの目安は2級=年額847,300円、1級=その1.25倍の年額1,059,125円(いずれも昭和31年4月2日以後生まれ、子の加算は別)。障害厚生年金は報酬比例で人により異なり、3級には最低保障額(635,500円)があります。最新額は日本年金機構でご確認ください。

Q. 更新(障害状態確認届)はいつ・どうやるのですか?

A. 更新が必要な方には、誕生月の約3カ月前の月末に障害状態確認届(更新用診断書)が届きます。主治医に記入してもらい、誕生月の末日までに提出します。次回は障害の状態に応じて1〜5年ごとなどに設定され、永久認定で更新不要のこともあります。

Q. 更新で支給停止になったら、年金はもう受け取れないのですか?

A. 「支給停止」と「受給権の消滅(失権)」は別ものです。停止になっても受給権はすぐには消えず、状態が再び悪化したときは「支給停止事由消滅届」で再開を求められます。失権は、等級非該当から3年経過かつ65歳到達など、いずれか遅い時点が原則です。詳しくは日本年金機構でご確認ください。

あなたの障害年金の体験、教えてください

このサイトは「同じ立場の人の助け合い」で育てています。あなたの更新の流れや、申請してみた体験を共有してもらえると、後から困って検索してきた人の助けになります。下のコメント欄(アカウント不要・匿名でOK)からどうぞ。

出典(日本年金機構・公式)

ご注意:この記事は公開情報をもとにした一般的な情報です。制度の内容・金額・要件は変更されることがあり、一人ひとりの事情によって扱いが異なります。実際の手続き・可否の判断は、必ず日本年金機構・年金事務所の公式情報・窓口でご確認ください。当サイトは特定の申請の可否や等級を判定したり、申請を代行したり、医療・法律の個別助言を行うものではありません(申請代行は社会保険労務士の業務です)。